生成AIで広告代理店の仕事がかなり変わった。小予算案件でも細かい運用を続けられるようになった話
みなさんこんにちわ!運用型の広告代理店「でもやるんだよ」です!
僕たちは広告代理店として5年以上、Google広告やMeta広告を中心に運用型広告をやってきました。その中で、ずっと難しいと思っていたことがありました。それが、広告代理店の手数料と、実際に必要になる作業量のバランスでした。
デジタル広告の運用代行は、広告費の20%くらいを手数料としてもらう形が一般的です。ただ、下請けとして運用に入ると、手数料が15%や10%まで下がることも普通にありました。
例えば広告費が月100万円で、手数料が10%なら、代理店が受け取る金額は10万円でした。社員一人分の売上を作ろうと思うと、同じ規模の案件を3件から5件ほど持つ必要がありました。
しかも、僕たちのお客さんは中小企業や小規模な会社も多かったです。月100万円以上の広告費を使う案件ばかりではありませんでした。月5万円、10万円、30万円、40万円、50万円くらいの案件が中心になることもありました。
例えば広告費が月10万円で、手数料が10%なら、代理店が受け取る金額は1万円です。その1万円の中で、広告の確認、調整、打ち合わせ、報告まで対応する必要がありました。
当然ですが、できる作業量には限界がありました。
一方で、広告主からすると、月10万円でも30万円でも50万円でも大きなお金です。会社の売上や利益から広告費を出しているので、ちゃんと成果を出してほしいと思うのは当たり前です。何を変更したのか、なぜ成果が良くなったのか、なぜ悪くなったのかも説明してほしいわけです。
代理店側としても、お金を受け取っている以上、ちゃんと価値を出したいと思っていました。ただ、受け取れる手数料は限られていました。案件を簡単に断れるわけでもなかったので、できる範囲で対応するしかありませんでした。
この板挟みはずっとありました。
広告運用というと、予算を変更したり、成果の悪い広告を止めたりする仕事に見えるかもしれません。ただ、実際にはもっと細かい運用レバーがあります。
Google検索広告には、主に次のような運用レバーがあります。
- 予算配分
- 入札戦略
- キーワード
- マッチタイプ
- 検索語句
- 除外キーワード
- 広告文
- 広告アセット
- オーディエンス
- 地域
- デバイス
- 曜日・時間帯
- LP
- コンバージョン設定
- 広告グループ構成
- キャンペーン構成
- キャンペーンの建て替え
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例えば成果の悪い検索語句を除外できます。逆に成果の良い検索語句を新しいキーワードとして追加できます。例えば指名、一般、競合、商品名、悩み、用途、比較検討といった検索意図ごとに、キーワードや広告グループを整理することもできます。
例えば広告文についても、価格訴求、実績訴求、権威性訴求、悩み訴求、ベネフィット訴求などを比較できます。CPAだけではなく、CTRやCVRを見ながら、広告文を停止したり追加したりできます。
例えば細かい変更で成果が改善しなければ、広告グループを分けることもできます。キャンペーンを統合することもできます。最終的には、入札戦略、キーワード、広告グループ、LP、コンバージョン目標などを変えて、キャンペーン自体を建て替えることもできます。
例えば同じGoogle広告の中のP-MAX広告というメニューがあるのですが、これだけ切り取っても別の色々な運用レバーはあります。
- 予算
- 入札戦略
- 検索テーマ
- オーディエンスシグナル
- 検索語句インサイト
- 除外設定
- Final URL Expansion
- アセットグループ
- テキストアセット
- 画像・動画
- 商品フィード
- 新規顧客獲得設定
- Searchとの棲み分け
- P-MAXの建て替え
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例えば検索テーマには、商品名、カテゴリ、悩み、用途、比較検討、購買意欲、季節性などを入れられます。成果や検索需要を見ながら、検索テーマを追加したり削除したりできます。
例えば検索語句インサイトから新しい需要が見つかった場合は、その需要をP-MAXの検索テーマへ追加できます。Searchキャンペーンのキーワードとして切り出すこともできます。新しいアセットグループやLPを作ることもできます。
例えばECの場合は、売れ筋商品を強化できます。高粗利商品のみを別のP-MAXに分けることもできます。新商品、季節商品、商品カテゴリごとにP-MAXを分けることもできます。
P-MAXは自動運用なので何も触れないと思われがちですが、実際には検索テーマ、オーディエンスシグナル、アセットグループ、商品フィード、Searchとの棲み分けなど、見る場所はかなりあります。
その他、Meta広告にも、かなり多くの運用レバーがあります。
- キャンペーン予算
- 広告セット予算
- CBO・ABO
- 年齢
- 性別
- 地域
- 言語
- 属性
- 興味関心
- 行動
- Broad
- カスタムオーディエンス
- Lookalike
- Retargeting
- 除外オーディエンス
- Advantage+ Audience
- ペルソナ
- 広告セット構成
- クリエイティブ
- 広告コピー
- 配置
- デバイス
- Frequency
- CPM
- LP
- キャンペーンの建て替え
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例えば男性向けと女性向けでキャンペーンを分けられます。男性A、男性B、女性A、女性Bのように、ペルソナごとにキャンペーンを当社では作っているのですが、これを手動でやるのは結構手間
例えば年齢も、18歳から24歳、25歳から34歳、35歳から44歳のように分けて比較できます。地域、職種、役職、業界、興味関心などを組み合わせて、広告を出す相手を変えることもできます。
例えば「25歳から39歳の女性で、ジュエリーとファッションとオンラインショッピングに関心がある人」のように、属性や興味関心を組み合わせられます。
例えばBroad、Interest、Lookalikeを分けて、どのターゲティングが良いかを比較できます。リターゲティングも、1日、3日、7日、14日、30日、60日、90日のように期間を分けて比較できます。
例えばFrequencyが上がり、CTRが下がり、CPAも悪化してきた場合は、広告疲弊を疑えます。新しいクリエイティブへ差し替えたり、ターゲットを広げたり、予算を下げたりできます。
例えばMeta側にどこまで探索させるかも運用レバーです。細かく興味関心を設定するのか、Broadで広く配信するのか、Advantage+ Audienceに探索させるのかを比較できます。
広告運用は、予算を変えるだけの仕事ではありません。キーワード、検索語句、入札、広告文、ターゲティング、ペルソナ、クリエイティブ、LP、キャンペーン構造まで含めて運用です。
本当はこれだけやれることがありました。
問題は、これだけの運用レバーがあるのに、実際には全部を細かく触れなかったことでした。
知識がなかったわけではありませんでした。何を見た方がいいのかも、どこを変更した方がいいのかも、ある程度は分かっていました。ただ、案件数が増えると、単純に時間が足りませんでした。
例えばGoogle広告の検索語句を毎日確認したいと思っても、10案件あれば10個のアカウントを確認する必要がありました。成果の悪い検索語句を探し、除外して、変更内容を記録するだけでも時間がかかりました。
例えばMeta広告で男性向けと女性向けの成果を比較したいと思っても、年齢、興味関心、Broad、Lookalike、Retargeting、クリエイティブなど、見る項目が大量にありました。
例えばP-MAXの検索テーマやオーディエンスシグナルを毎週見直したいと思っても、予算管理、レポート作成、定例会、入稿作業、他案件の対応をしているうちに1週間が終わっていました。
広告代理店として売上を作るためには、多数の案件を持つ必要がありました。案件数が増えるほど、一案件に使える時間は減っていきました。
結果として、月末や月初に作戦を立てて、月の途中に1回か2回調整する程度になる案件もありました。細かい施策を入れる前に1カ月が終わることもありました。
運用の中心は、予算を使い過ぎないようにすることでした。配信が止まらないようにすることでした。設定ミスや予算超過などの事故を起こさないことでした。
細かい改善よりも、予算管理と事故防止を優先していました。成果については、媒体の機械学習に任せる部分も多くなっていました。
もちろん、機械学習に任せること自体が悪いわけではありません。ただ、運用担当者として本来できるはずの改善まで、時間がないという理由で後回しになっていました。
さらに、広告主にとって広告費は大きな金額です。そのため、レポートの精度も求められました。
例えば広告費を月100万円使っている会社であれば、数字を間違えるわけにはいきませんでした。成果が悪ければ原因の説明も必要でした。レポートを細かく作るほど、実際に広告を変更する時間は減っていきました。
その結果、単価が大きい案件には時間を使えましたが、小さい案件はどうしても後回しになっていました。
広告費や手数料の大きい案件には細かく入れました。広告費が小さく、手数料が1万円や2万円しかない案件には、同じ時間を使えませんでした。
ここはずっと気になっていました。
広告主からお金をもらっている以上、本当はもっと動きたかったです。ただ、すべての案件で同じように細かいPDCAを回すと、会社として採算が合いませんでした。
当時、この問題への解決策はほとんどありませんでした。
一つ目は、小さい案件をある程度放置することでした。
二つ目は、単価の高い案件だけに集中することでした。
三つ目は、広告運用だけではなくコンサルティングの領域まで入り、単価を大幅に上げてフルコミットすることでした。
基本的には、この3択でした。
もちろん、単価を上げられるなら、その方が細かく支援できます。ただ、すべてのお客さんが月50万円や100万円の支援費を払えるわけではありません。
小さい会社には、小さい会社なりの広告予算があります。月10万円や30万円から広告を始めたい会社もあります。
その案件を全部断るのか。受けるのであれば、限られた手数料の中でどうやって価値を出すのか。この問題はずっと残っていました。
| | Claude CodeやCodexで広告運用が変わった |
ここが、Claude CodeやCodexのような生成AIを使えるようになって、かなり変わりました。
以前は、人間が一つずつ管理画面を開いていました。数字を確認していました。問題を探していました。原因を考えていました。そのうえで広告を停止したり、予算を変更したりしていました。
今は、自然言語で指示できます。
例えば「成果の悪い検索語句を出して」と指示できます。
例えば「成果の悪い検索語句を1日1回確認して、除外候補を出して」と指示できます。
例えば「月曜日、水曜日、金曜日に広告文ごとの成果を比較して、成果の悪い広告文を停止して」と指示できます。
例えば「停止した広告の予算を、成果の良い広告へ再配分して」と指示できます。
例えば「クリック単価が決めた基準を超えたら、入札戦略だけではなく、キャンペーンの建て替えまで検討して」と指示できます。
例えば「リターゲティングに使っている予算の比率を30%から20%へ変更して」と指示できます。
例えば「男性向けと女性向けの広告パフォーマンスを比較して、成果の悪い方を止め、成果の良い方へ入れ替えて」と指示できます。
以前は、こうした作業を人間が一件ずつ確認していました。今は、確認条件と判断基準を決めることで、AIに分析や実行を任せられるようになりました。
もちろん、「悪かったら止めて」とだけ指示すれば良いわけではありません。
例えば、どの指標を見るのかを決めます。直近何日間を見るのかを決めます。判断するために最低限必要なデータ量を決めます。どの数値を超えたら動くのかを決めます。実行する内容を決めます。例外条件を決めます。変更後に何日間待って再評価するのかも決めます。
例えばMeta広告で、直近7日間に目標CPAの2倍以上を使い、コンバージョンが0件だった広告を停止候補にできます。ただし、配信開始から72時間以内の広告や、表示回数が少ない広告や、重要な新規テスト広告は自動停止しないようにできます。
このように条件を決めれば、AIにかなり細かい日常運用を任せられます。
| | 朝に状況を確認して、あとはAIに実行してもらえるようになった |
自分たちの仕事の進め方も変わりました。
例えば朝にAIへ「昨日の状況はどうだった?」と聞きます。CPAやROASが悪化しているキャンペーンを出してもらいます。CVが急に減っている案件や、CPCやCPMが急に上がっている案件も出してもらいます。
人間は、その内容を見て意思決定します。停止するのか、予算を変えるのか、ターゲティングを変えるのか、キャンペーンを建て替えるのかを判断します。
その後の実行は、AIに任せられるようになりました。
例えば毎日、予算消化、月末の着地予測、CPA、ROAS、CV、CPC、CPMの異常を確認できます。Google広告の検索語句も確認できます。P-MAXの検索需要も確認できます。Meta広告の疲弊も確認できます。
例えば月曜日、水曜日、金曜日には、広告別、クリエイティブ別、ペルソナ別、キーワード別の成果を比較できます。Interest、Broad、Lookalike、Retargetingの成果も比較できます。成果の悪い広告を停止し、予算を再配分できます。
例えば週次では、Google広告の検索意図、P-MAXの検索語句インサイト、Meta広告の属性、興味関心、年齢、性別、地域、配置、Frequency、LPなどを分析できます。
例えば月次では、キャンペーンの統合や分割を判断できます。キャンペーンの建て替えも判断できます。SearchとP-MAXの構成、検索テーマ、オーディエンスシグナル、Metaのターゲティング、ペルソナ、LP、クリエイティブ、予算配分、入札戦略まで見直せます。
以前は、月1回か2回しか細かく触れなかった案件もありました。今は、月曜日、水曜日、金曜日の週3回でも、継続して確認と変更を入れられます。
複数案件の変更履歴も積み上がります。
例えば、いつ検索語句を除外したのかが残ります。いつ広告を停止したのかが残ります。どの広告セットからどの広告セットへ予算を移したのかも残ります。いつターゲティングを変えたのかも残ります。
朝に状況を確認する。人間が意思決定する。その後の実行はAIに任せる。この流れが現実的になりました。
広告運用と一緒に大きく変わったのが、バナー制作でした。
特にMeta広告では、管理画面の調整だけで成果を伸ばすのは難しいです。クリエイティブをどれだけ速く入れ替えられるかも重要です。
ただ、以前はバナーを一枚作るだけでも時間がかかっていました。
訴求を考えていました。コピーを作っていました。デザイナーへ依頼していました。初稿が上がるのを待っていました。修正を伝えていました。クライアントに確認していました。その後に入稿していました。
一枚のバナーを作り、修正して入稿するまでに、数日かかることもありました。
制作費もかかっていました。
広告運用では、本来は一枚だけ作れば終わりではありません。
例えば価格訴求と品質訴求を比較したいことがありました。
例えば実績訴求と悩み訴求を比較したいことがありました。
例えば男性向けと女性向けで、コピーやデザインを変えたいことがありました。
例えば人物ありと人物なしを比較したいことがありました。
例えば商品の写真、背景、文字量、CTAを変えて比較したいことがありました。
例えば文字が小さくて読みにくいと感じたら、文字数を減らし、フォントを大きくしたバージョンも作りたかったです。
例えば一つの商品に対して、価格、品質、実績、悩み、ベネフィットの5種類を作りたかったです。さらに男性向けと女性向けを分ければ、それだけで10種類になりました。
これを全部デザイナーへ依頼すると、制作費がかかりました。修正にも時間がかかりました。
小さい案件では、広告運用の手数料よりバナーの制作費の方が高くなることもありました。
そのため、運用上は試した方がいいと分かっていても、制作コストの問題で試せないことがありました。
例えば広告の数字を見て、「このコピーは弱いかもしれない」と思っても、すぐに差し替えられませんでした。次の制作タイミングまで待つこともありました。
例えば「文字量が多くてCTRが下がっているかもしれない」と思っても、修正版の完成を待つ必要がありました。
画像生成AIが使えるようになり、ここも変わりました。
例えば「背景を白くして」と指示できます。
例えば「コピーを短くして、文字を大きくして」と指示できます。
例えば「商品画像の位置は変えずに、女性向けのデザインにして」と指示できます。
例えば「価格訴求、品質訴求、実績訴求、悩み訴求の4案を作って」と指示できます。
例えば一つのバナーから、コピーだけを変えた複数案も作れます。背景や人物やレイアウトを変えた案も作れます。
以前は数日かかっていた修正や展開を、その場で進められるようになりました。バナー制作の速度はかなり爆速になりました。
制作コストも下がりました。
ただ、単純にデザイン費を安くできたことだけが大きかったわけではありません。今まで制作費や制作時間の問題で試せなかった仮説を、試せるようになったことが一番大きかったです。
例えば広告の数字を確認し、その日のうちに新しいクリエイティブを作り、入稿する流れも現実的になりました。
以前は、広告運用のPDCAとバナー制作のPDCAが別々に動いていました。広告を分析しても、バナーが完成するまで待つ必要がありました。
今は、広告を分析し、悪い訴求を見つけ、新しいバナーを作り、差し替えるところまでを、かなり近い速度で回せます。
運用だけではなく、制作までAIにつながったことで、PDCA全体の速度が上がりました。
| | 小さい案件でも、手数料に見合った運用を続けられるようになった |
この変化が特に大きかったのは、小さい案件でした。
例えば広告費が月10万円で、手数料が1万円や2万円の案件でも、以前より細かい運用を続けられるようになりました。
検索語句を確認できます。広告文を比較できます。成果の悪い広告を止められます。良い広告へ予算を移せます。男性向けと女性向けを比較できます。リターゲティングの比率を変えられます。P-MAXの検索テーマも見直せます。新しいバナーも作れます。
受け取った手数料の中で、専門知識を使った運用施策を継続的に実施できるようになりました。
変更履歴も残ります。
以前は、月末のレポートを作るときに「今月は何をやったのか」を振り返る必要がありました。今は変更履歴を見れば、何をしたのかが分かります。
例えば検索語句を何件除外したのかが分かります。どの広告を停止したのかが分かります。どのターゲティングを変更したのかが分かります。どのクリエイティブを追加したのかも分かります。
クライアントにも、「今月はちゃんと動いていました」と自信を持って説明できるようになりました。
これは自分たちにとっても大きな変化でした。
以前は、小さい案件に対して「ちゃんとお金をもらった分の仕事ができているのか」と考えることがありました。今は変更履歴を根拠に説明できます。
「ちゃんとお金をもらって働いている」という実感も持ちやすくなりました。
人間が働ける時間には限界があります。例えば一人が一日に働ける時間は8時間程度です。
以前は、その8時間の中で案件ごとに管理画面を開いていました。数字を探していました。Excelやスプレッドシートへ集計していました。レポートを作っていました。広告も変更していました。
案件が増えるほど、細かい確認は難しくなっていました。
今は、月曜日、水曜日、金曜日に複数案件をまとめて確認できます。AIに指示を出すことで、各案件の異常や変更候補を出せます。
その結果、一人の担当者でも、限られた時間の中で多数の案件を管理しやすくなりました。
毎日の変更履歴も残せます。
単価が高い案件だけではなく、単価が小さい案件にも一定水準の運用品質を提供しやすくなりました。
この点は、自分たちの中ではかなり革命的でした。
| | 生成AIによって、広告代理店の新しい運用モデルが見えてきた |
広告代理店には、低手数料、多案件、リソース不足という問題がありました。
手数料が小さいので、案件数を増やす必要がありました。案件数が増えると、一案件あたりの時間が減りました。時間が減ると、細かいPDCAを回せなくなりました。
この構造を、以前はなかなか変えられませんでした。
今は、生成AIへの自然言語の指示で、日常的な確認や最適化を自動化できます。人間は、意思決定と戦略立案へ集中できます。
例えばAIが異常を見つけます。人間が原因を確認します。人間が方針を決めます。AIが変更を実行します。必要であれば、画像生成AIで新しいバナーも作ります。
役割分担ができるようになりました。
小さい案件でも変更履歴を積み上げられます。クライアントへの説明責任も果たしやすくなります。
多案件を管理する場合、確認や集計を人間が手動で行うよりも、AIに任せた方が速く、正確に、継続的に進められる場面も増えています。
今後は、小さい案件を放置するか、高単価案件だけに集中するかという二択ではなくなります。
生成AIを前提に、細かい運用を継続できる仕組みを作る。必要なときにはバナーも爆速で作る。人間は判断に集中する。
この運用体制は、広告代理店の新しいビジネスモデルになり得ます。
僕たちは広告代理店として5年以上やってきましたが、今回の変化はかなり大きいと感じています。
生成AIの一番大きな価値は、ものすごい広告戦略を一発で考えてくれることではありません。
今まで、やった方がいいと分かっていたことがありました。ただ、時間や採算の問題でできませんでした。
検索語句を毎日見る。成果の悪い広告を止める。良い広告へ予算を寄せる。ペルソナごとに成果を比較する。ターゲティングを変える。キャンペーンを建て替える。新しいバナーを作る。
こうした細かい改善を、速く、継続的に積み上げられるようになりました。
高単価案件だけに集中しなくてもいい。小さい案件を放置しなくてもいい。全部を人間が手作業で行わなくてもいい。
人間が判断する。AIが確認と実行を支える。クリエイティブが必要になったら、その場で作る。
単価の大小にかかわらず、すべての案件に一定水準の価値を出しやすくなりました。
自分たちがずっと難しいと思っていた広告代理店の構造が、生成AIによって変わり始めています。そこが、広告代理店にとって一番革命的な変化だったと思っています。
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