営業や広告運用はかなり仕組み化できるようになった
僕はここ数年、ずっと営業やマーケティングの仕組み化をやってきました。
営業代行では、社員1名に対して業務委託のメンバーを10〜15名ほど配置して、10〜15案件程度を動かすような体制もある程度作れるようになってきました。案件を取るための営業DXについても、かなり整ってきています。
広告代理店についても同じで、Google広告やMeta広告については、自社で作っている「コトラー」という仕組みからAPI連携して、予算配分、除外キーワード、ターゲティング調整などをある程度自動で行える体制を作っています。
月・水・金の朝に指示を出して、その内容をシステム側で処理していくような運用です。
広告代理店という仕事は、本来かなり人間の作業量に依存する仕事だと思っています。広告文を変える。予算を調整する。除外キーワードを追加する。ターゲティングを変更する。そしてまた数字を見る。
こういう細かい作業を人間だけで全部やっていたら、手数料20%の中でできることには当然限界があります。
でもAIを使えば、金額を変えずに行動量を増やせる。
これは広告代理店の生産性をかなり変えると思っていますし、実際に最近かなり変わってきた実感があります。
案件は取れる。でも任せられる人がいない
営業側についても、営業DXを進めたことで、以前より案件を取ること自体は難しくなくなってきました。
そこで次に出てきた問題が、「案件は取れる。でも、その案件を任せられる人がいない」という問題でした。
結局、今一番のボトルネックは人事だったんです。
業務委託やフリーランスを採用していると、募集を出せば応募自体は来ますし、面接もできます。経歴だけを見ると優秀そうな人もかなりいます。
でも実際に一緒に働いてみると、「この人なら安心して案件を任せられる」という人は、思っている以上に少ないです。
感覚的には20人、30人、場合によっては50人会って1人という世界であると、
とすれば、今までの自分は、採用がうまくいかないのではなく、単純に試行回数が足りないだけではないか
だから最近思ったんですよね。これって「採用がうまくいかない」のではなく、そもそも試行回数が足りなかっただけなんじゃないかと。
月に2人、3人面接して「良い人がいないな」と言っていても、当たり前なのかもしれません。
仮に優秀な人が20人に1人なのであれば、毎月20人に会えばいい。50人に1人なのであれば、毎月50人に会えばいい。極端に言えば、それだけの話でもあります。
ここで問題になるのが、当然ながら面接にかかる時間です。
例えば30分の面接を月30人やれば、それだけで15時間です。応募者とのやり取りや日程調整、評価、管理まで含めたら、実際にはもっと時間がかかります。
社長が毎月20時間、30時間を採用に使うとなると、これはかなり重いです。
人事の工数そのものを外注すればいい
そこで今考えているのが、人事そのものを外注化することです。
クラウドワークスなどで面接担当者を採用して、一次面接をどんどん実施してもらう。1面接500円〜1,000円程度でお願いできるのであれば、月30面接しても1万5,000円〜3万円程度です。
一次面接では、コミュニケーションに問題がないか、仕事の経験はあるか、週に何時間動けるか、レスポンスは早そうか、案件との相性はどうか、といった最低限の項目を確認してもらいます。
その中から良さそうな人だけ僕が最終面談する。この形にすれば、人事に必要な試行回数をかなり増やせると思っています。
今後は、月20〜30名との面談をKPIとして置くという構造を作れば良いと考えています。
一番難しいのは「人がいない」ことではなく、案件と人材のタイミング
人材採用でもう一つ難しいのが、案件と人材のタイミングです。
すごく良いマーケターが見つかった。でも、その時には渡せる案件がない。逆に、大きな案件を受注した。でも、その瞬間には任せられるマーケターがいない。この問題がかなり頻繁に起こります。
だから必要なのは、案件を取ってから人を探すことではなく、普段から人材をストックしておくことだと思っています。
マーケター、広告運用者、テレアポ担当、営業担当、PM、人事担当など、常に面談を続けて候補者のデータベースを作っておく。そして案件が来たら、その中から一番合う人をアサインする。
この状態まで作れれば、かなり伸ばして行きやすいBPO事業の形になるのではないかというチャレンジです。
案件を受注する。人をアサインする。PMが管理する。そして自分自身は営業と集客に戻る。この循環を作ることができれば、受託事業の伸び方はかなり変わるのではないかと思っています。
「正社員なら辞めない」という前提も捨てた
最近、人事についてもう一つ考え方が変わったことがあります。
以前はどこかで、「正社員を採用して、長く働いてもらうことが正しい組織づくりなのではないか」と思っていました。
でも、正社員でも辞める人は辞めます。
高い給料で優秀な人を採用したからといって、自社で成果を出してくれるとも限りません。前職で活躍していたのは、前職のブランドや組織、周囲の優秀なメンバー、営業力などがあったからかもしれない。
一方で業務委託でも、インセンティブ設計や役割設計がしっかりしていて、長期的に会社と関わる人もいます。
そう考えると、正社員か業務委託かという区分よりも、役割とインセンティブをどう設計するかの方が重要なのではないかと思うようになりました。
辞めない人を探すより、辞めても困らない組織を作る
最近読んだ人事関連の本の中で、「退職をマネジメントする」という考え方がありました。
いつか辞めることを前提として組織を設計する。これは個人的にはかなりしっくりきています。
辞めない人を一生懸命探すのではなく、辞めても会社が困らない仕組みを作る。人が入って、人が育って、また新しい人が入ってくる。新陳代謝を前提にする。
多分その方が、自分の経営スタイルには合っています。
採用も結局は「試行回数」と「PDCA」だった
採用広告の運用を見ていても、結局同じだなと思いました。
予算を増やせば応募の母数は増えますし、求人票を何度も作り替えてABテストを続けていけば、少しずつ反応の良い見せ方も分かってきます。
最初から正解の求人票が作れるわけではありません。作って、出して、数字を見て、変える。また出して、また数字を見る。結局これを繰り返すしかありません。
これは人材採用そのものも同じです。
数人と会って判断するのではなく、一定以上の人数と会い続ける。その中で「どういう人が自社で活躍するのか」という採用基準そのものを改善していく。
そう考えると、人事という仕事も営業や広告運用とそれほど変わらないのかもしれません。
問題を分解すると、人事もかなりシンプルになる
会社をやっていると、問題を必要以上に難しく考えてしまうことがあります。
採用できない。組織が作れない。優秀な人が来ない。自分にマネジメント能力がない。
でも今回改めて数字にして考えてみると、「そもそも人に会っていなかっただけでは?」という可能性がかなり高い。
毎月2〜3人しか会わずに優秀な人が見つからないと言っているのであれば、毎月30人に会えばいい。自分で30人に会う時間がないのであれば、一次面接を外注すればいい。
人事も「頑張る」のではなく、PDCAが回り続ける仕組みにする
営業代行でも、広告代理店でも、採用でも、結局最後に効くのは行動量だと思っています。
もちろん質は重要です。ただ、質の改善も一定以上の試行回数がなければ進みません。
だから今後は、人事についても営業や広告運用と同じように、「人事を頑張る」のではなく「人事のPDCAが自動的に回り続ける仕組みを作る」という発想に切り替えようと思っています。
月20〜30人面談する。常に人材候補をストックしておく。案件が来たらそこからマッチングする。人が辞めることも前提にする。
そして自分自身は、営業と集客と事業づくりに集中する。
今のところ、営業代行、広告代理店、そして人材調達の仕組みをそれぞれ作り、まずは各事業で年商1億円程度まで持っていけないかという仮説を考えています。
もちろん実際にやってみなければ分かりません。
うまくいかない理由が工数不足なら、これはもう簡単
人事がうまくいかない理由が、ただ単純に工数不足なのであれば、これはもう簡単です。
工数を増やせばいい。そして今は、その工数すらAIや外注を使って安く増やせる時代になっています。
人事がうまくいかない理由が、才能でも会社の魅力でもなく、ただ単純に工数が足りないだけなのであれば、解決方法はかなり明確です。
営業や広告運用でやってきたように、人事についても試行回数を増やし、数字を見て、改善して、仕組みにしていく。
そう考えると、人事というボトルネックも、案外もうすぐ解決できるのかもしれません。
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